表とイラストで一目でわかる! やさしいLP解説!まずはランディングページとホームページの違いから
- 公開日
2025.12.02
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Webサイトでの集客や売上アップを考えるとき、「ランディングページ(LP)」と「ホームページ(HP)」という言葉をよく耳にします。どちらもWebページですが、実はその目的や構成、役割は大きく異なります。
この違いを理解しないまま作ってしまうと、「お金をかけて作ったのに、まったく問い合わせが来ない」「アクセスはあるのに商品が売れない」といった事態に陥りかねません。
この記事では、LPとHPの根本的な違いを初心者にも分かりやすく解説し、成果を出すための使い分け方や作成のポイントをご紹介します。
目次
ランディングページとホームページとの違いは?
ランディングページ(LP)とホームページ(HP)は、一見似ているようで、その役割は全く異なります。

まずは、両者の違いを一目でわかる比較表で見てみましょう。それから主な違いを「目的」「構成」「集客経路」の3つの観点で確認していきます。
| ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
|---|---|---|
| 目的 | 訪問ユーザーに特定の行動を促す(例:資料請求・購入・問い合わせなど) | 企業情報の提供、ブランディング、信頼性の向上 |
| ページ数 | 基本は1ページで完結 | 複数ページで構成(トップ・会社概要・サービス紹介・ブログなど) |
| 集客方法 | 主にWeb広告やSNSからの誘導 | 検索エンジン(SEO)・SNS・広告など多様な流入経路 |
| 情報量 | 必要な情報に絞って掲載(商品・サービスの魅力など) | 幅広く網羅的に掲載(会社情報・採用・事例・F&Qなど) |
| 成果測定 | コンバージョン率(申込・購入など)やクリック率が明確に測定できる | ページごとのアクセス数や滞在時間などを分析 |
| 更新頻度 | 基本的に頻繁な更新は不要(キャンペーン時などに変更) | 定期的な更新が必要(ブログ・ニュース・採用情報など) |
| 制作費用の目安 | 自作なら無料〜数万円、外注なら一般的には20〜60万円程度 | 自作なら無料〜、外注なら一般的には50〜200万円程度 |
| 運用コスト | 比較的低い(1ページなので管理がラク) | ページ数が多く、更新・管理に手間がかかる |
【運用の目的】ランディングページ(LP)は「行動」を促すためのもの
まず、最も大きな違いは「運用する目的」です。
LPの目的は、訪問者(ユーザー)に特定の行動(コンバージョン)をとってもらうこと、ただ1点に絞られます。
LPにおけるコンバージョン(CV)とは、訪問者がそのページで企業が定めた「目標行動」を完了した状態を指します。この目標行動は、商品購入やサービス申し込み、資料請求など、LPの目的に応じて設定されるWebサイト上での「最終的な成果」や「目標達成」のことです。
特定のターゲットに対し、限定的な情報を強く訴求することで、販売促進や見込み客の獲得を目指します。
例えるなら、特定の商品やキャンペーンを宣伝するための「折込チラシ」や「ダイレクトメール(ハガキ)」に近いイメージです。
【運用の目的】ホームページ(HP)は「信頼」を得るためのもの
HPの目的は、企業やサービスの全体像を伝え、信頼性を高めることです。訪問者は、会社概要、事業内容、製品一覧、採用情報、お知らせなど、様々な情報を求めてHPを訪れます。
幅広い情報を網羅的に提供し、訪問者との継続的な関係構築やブランディング、信頼獲得を目指します。
例えるなら、会社全体の情報をまとめた「会社のカタログ」や「会社のパンフレット」のような役割を果たします。
成果につながりやすいのは?ホームページ?LP?
「どちらが成果につながりやすいか」は、何を「成果」とするかによります。
- 短期的な成果(商品購入・資料請求など)を求めるなら、特定の行動に特化したLPが向いています。
- 長期的な信頼構築やブランディングを「成果」とするなら、網羅的な情報を提供するHPが重要です。
【構成】ランディングページ(LP):縦長の1ページ完結型
目的が異なるため、ページの構成も大きく変わります。

訪問者をコンバージョン(=CV、Webサイト上での「最終的な成果」や「目標達成」のこと)へ導くために、縦長の1枚のページで構成されるのが一般的です。
ストーリー性を持たせ(キャッチコピー→共感→商品紹介→お客様の声→オファー→ アクションボタン)、訪問者の購買意欲や行動意欲を上から下へ読み進めるうちに高めていく設計になっています。
最大の特徴は、訪問者の意識をCVに集中させるため、他のページへのリンク(メニューバーやフッターリンクなど)を意図的に排除している点です。
【構成】ホームページ(HP):複数のページ回遊型
訪問者が必要な情報へたどり着きやすいよう、複数のページで構成されています。
トップページを起点に、「会社概要」「サービス紹介」「実績」「ブログ」「お問い合わせ」といった複数のページへ移動できるナビゲーション(メニュー)が設置されており、訪問者がサイト内を自由に回遊できる構造になっています。
主な集客・流入経路
訪問者がどのようにしてそのページにたどり着くかも異なります。
ランディングページ(LP):広告やメルマガが中心
特定のターゲットにピンポイントで訴求するため、Web広告(リスティング広告、SNS広告、ディスプレイ広告など)やメルマガからの流入がメインです。
広告のリンク先として設定されることが多いため、「ランディング(着地)ページ」と呼ばれます。
※広義では、検索エンジンなどからユーザーが最初に着地したページすべてを指しますが、Webマーケティング上は「コンバージョン目的の1枚ページ」を指すのが一般的です。
ホームページ(HP):検索エンジンや直接訪問などさまざま
幅広い情報を提供しているため、流入経路も多様です。
特定のキーワードで、GoogleやMicrosoft Edgeといった検索エンジンから検索して訪れたり、ブックマークやURLの直接入力(指名検索含む)、関連サイトやSNSからの紹介、会社名やサービス名での広告からなどがあります。
ランディングページの種類(記事型・サイト型など)
LPには、目的や商材に応じていくつかの型(種類)があります。
- 一枚型LP(標準)
最も一般的な、縦長の1ページ完結型。商品購入や資料請求など、強い行動喚起に適しています。
- 記事型LP(記事LP)
一見すると商品の紹介ではなく、読み物(コラムや体験談)のような形式をとるLP。訪問者の悩みや疑問に寄り添うコンテンツで信頼を得てから、自然な流れで商品やサービスを紹介し、CVへ誘導します。健康食品や化粧品などでよく見られます。
- サイト型LP(ファネル型LP)
複数のページで構成されるLP。アンケート形式で進んだり、いくつかのステップを踏ませたりすることで、訪問者のニーズを絞り込みながら最終的なCVページへ誘導します。
実際にLPで成果を出した事例
LPは、特定の目的達成に非常に効果的です。
例えば、ECサイト(ネットショップ)では、新商品の発売キャンペーンや限定セールの告知にLPを活用し、短期間で大きな売上を上げることがあります。
また、BtoB(企業向け)サービスでは、ターゲット層が検索しそうなキーワードで広告を出し、ホワイトペーパー(お役立ち資料)ダウンロード用のLPへ誘導することで、効率的に見込み客リスト(リード)を獲得する事例が多数あります。
シスコムのLP制作実績はこちら成果の出るランディングページ作成のポイント
訪問者を確実にコンバージョンへ導くためには、LPの構成要素を戦略的に配置する必要があります。成果を出すための主要なポイントを3つご紹介します。
POINT -ポイント-
1:ターゲットと目的を明確にする(CV設計)
2:コンバージョンへの導線を最適化する(CTAの配置)
3:ファーストビューで心をつかむ
ポイント1:ターゲットと目的を明確にする(CV設計)
「誰に」「何を」「どうして欲しいのか」を徹底的に明確にします。
ターゲットの悩みや欲求に刺さるキャッチコピーやコンテンツを用意し、ゴール(CV)を一つに絞ることが重要です。
ポイント2:コンバージョンへの導線を最適化する(CTAの配置)
CTA(Call To Action:行動喚起)とは、「購入はこちら」「無料で資料請求」といった行動を促すボタンやリンクのことです。
訪問者が「欲しい」「申し込みたい」と思った瞬間にすぐ行動できるよう、目立つデザインで、適切な位置(ファーストビュー、コンテンツの途中、最後など)に複数配置します。
ポイント3:ファーストビューで心をつかむ
ファーストビューとは、訪問者がページを開いたときに最初に見える範囲のことです。
ここで興味を持ってもらえなければ、すぐに離脱されてしまいます。
「自分に関係がある」「求めている情報がありそうだ」と瞬時に感じさせる魅力的なキャッチコピーとビジュアル(画像や動画)が不可欠です。
LPやHPの具体的な作り方については、以下のページでも詳しく解説しています。

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ランディングページとホームページ、どちらを作るべき?
これは多くの企業が悩むポイントですが、「事業の状況」と「目的」によって異なります。
ランディングページ(LP)を作るべきケース
- 特定の主力商品があり、すぐにでも販売促進を始めたい。
- Web広告を出稿して、短期間で集客し、成果(売上やリード獲得)を出したい。
- 新サービスやキャンペーンのテストマーケティングを行いたい。
ホームページ(HP)を作るべきケース
- 起業したばかりで、まず会社の信頼性を示したい。
- 取引先や顧客、求職者に対し、事業内容や企業情報をきちんと伝えたい。
- 継続的に情報発信(ブログなど)を行い、長期的な資産として育てたい。
ランディングページのコスパを考えよう
LPは広告とセットで運用することが多いため、「広告費」がかかります。しかし、目的が明確なため、効果測定(CPA:顧客獲得単価など)がしやすいのがメリットです。
一方、HPは制作費(一例:ホームページ制作の費用・料金相場など)はかかりますが、一度作れば継続的な情報発信(SEO対策)により、広告費をかけずに集客できる「資産」になる可能性があります。
どちらがコストパフォーマンスが良いかは、短期的な成果を求めるのか、長期的な資産形成を求めるのかという戦略によります。
集客成功のために、ランディングページとホームページを戦略的に使い分けよう
最も理想的なのは、LPとHPの両方を作成し、それぞれの役割に応じて戦略的に使い分けることです。
- ランディングページ(LP):
特定の目的達成のための「攻め」のツール。広告と組み合わせて、購入や申込といった具体的な行動(CV)を狙う。 - ホームページ(HP):
企業の「顔」であり「拠点」。SEOやSNSで幅広い層に認知を広げ、信頼を構築する。
ランディングページとホームページは目的に合わせて選択しよう
短期的な成果、つまり即効性を求めるのであれば、LPが適しています。Web広告を出稿すれば、制作したその日からでもターゲット層にアプローチし、コンバージョンを獲得できる可能性があります。
一方、HP(特にSEO対策)は、検索エンジンに評価され、安定した集客ができるようになるまでには、数ヶ月〜1年以上の時間がかかることも珍しくありません。
まずは信頼の基盤となるHPを構築し、その上で特定のキャンペーンや商品販売のためにLPを別途制作・運用するのが、Webマーケティングの王道と言えるでしょう。
LPとHPは、どちらが優れているというものではなく、目的が異なるものです。それぞれの違いを正しく理解し、自社の目的や戦略に合わせて賢く使い分けることが、Web集客を成功させる鍵となるでしょう。
これからホームページを制作しようと考えている担当者の方は、この記事でご紹介したポイントを参考にしてみてください。LP制作、ホームページ制作についてわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。








