Webサイトを効果的に改善! サイト分析に必要なツールとその活用方法

ミニナレ編集部

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サイト分析に必要なツールとその活用方法

Webサイトを効率的に運用するためには、アクセス解析やデータ分析が必要不可欠です。

しかし、Webサイトの解析や分析にはさまざまな手法があるため「どのような方法を使えばよいか分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

集客や売上アップなどの成果につなげるためには、Webサイトに訪れるユーザーの行動やニーズを分析し、継続的に改善を繰り返していくことが大切です。

そこで本記事では、Web分析のアプローチや分析手法、競合サイトの分析方法などを目的に合わせて解説します。

目次

    目的に合わせてWeb分析ツールを併用しよう

    Web分析にはさまざまなアプローチがあります。よく知られているものとしてサイトの訪問者の特性や行動を把握するために使用する「アクセス解析」がありますが、他にも用途に応じて多種多様のツールや手法があります。

    ツールによって計測する対象や精度、自由度などが異なるため、自社のWeb施策に応じて活用することが重要です。複数の手法を組み合わせることで、ユーザーのアクションを多角的に分析でき、Webサイトの改善につなげられます。

    まずは、どのような解析・分析手法があるのか、主なアプローチ手法を知っておきましょう。

    【まずは簡単! Web解析用語】

    PV数…ページビュー数。ユーザーがページを閲覧した数。
    セッション数…ユーザーの訪問数。
    直帰率…あなたのページを通って直帰したユーザーの割合。
    離脱率…そのページからサイトを離れたユーザーの割合。
    コンバージョン…最終的な成果。設定していた成果のこと。

    web分析の2つのアプローチ手法

    Web分析のアプローチ手法にはさまざまな種類があり、多角的にアプローチすることで、Webサイト運用を成功に導きます。代表的なアプローチ手法には、定量分析と定性分析、自社サイトと競合サイトの2種類が挙げられます。

    1.定量分析と定性分析

    定量分析とは、数値で表わせるデータを用いた分析のことを指します。
    一方、定性分析とは、数値で表せないユーザーの感情や好感度などをデータ化して分析することを指します。Web分析では、両方のアプローチから分析ができます。

    【定量分析】
    アクセス解析などでユーザーのアクセス数や直帰率、コンバージョン率など、さまざまな数値をもとに分析します。数値で出るので、誰が見ても同じように理解でき正確な割合や分布を確認できることが特徴です。

     

    【定性分析】
    ユーザーテスト分析などでアンケートやインタビューなど直接的にデータを取得し分析します。顧客や市場のリアルなニーズを具体的に知れることが特徴です。

    定量分析の方が「数値を可視化しやすい」ため多用しがちですが、「なぜこのような結果になったのか」ユーザー心理を絡めた複合的な定性分析も不可欠です。どちらかの手法に絞らず、双方のアプローチを組み合わせることで、分析精度を高め、改善策の早期発見に役立ちます。

    2.自社サイト分析と競合サイト分析

    もう1つのアプローチ手法として、自社サイト分析と競合サイト分析があります。

    【自社サイトの分析】
    サイトへの訪問データを取得するために行います。「トラッキングコード」を発行して、分析したいWebサイトのHTMLソースコード内に埋め込むことで、アクセス数やログイン情報など分析することが一般的です。

     

    【競合サイトの分析】
    競合サイトの分析はトラッキングコードを直接埋め込むことはできないので、競合サイトの分析を行う際は専用のツールを活用します。専用ツールのなかには、特定のサイトのPV数や流入元、検索キーワードなどを分析できるものもあります。

    自社サイトと競合サイトの流入データや状況を把握することで、自社サイトの課題や改善点が見えてきます。検索数が高いキーワード、対策が必要なキーワードなどを洗い出すことにより、SEO対策やコンテンツ強化につなげられます。

    自社サイトを分析する

    自社サイトの分析には、多角的な視点からのアプローチが必要です。代表的な分析ツールには、以下の8つが挙げられます。

    ・Googleアナリティクスで行なうアクセス解析
    ・Google サーチコンソール
    ・PageSpeed Insights
    ・ヒートマップ
    ・ABテスト
    ・クリック分析
    ・アイ・トラッキング分析
    ・ユーザーテスト分析

    それぞれ詳しく見ていきましょう。

    Googleアナリティクスで行なうアクセス解析

    Googleアナリティクス

    ◎サイトに訪れたユーザーの行動や属性を知りたい

    Googleアナリティクス(グーグルアナリティクス)では、PV数やセッション数、コンバージョン(CV)、平均滞在時間、直帰率など、Webサイトにおけるあらゆるアクセス状況を把握することが可能です。

    上記のデータを分析することで、サイトの良い点や悪い点が見えてきます。
    たとえば、「スマホからのアクセスが多いからスマホサイトの導線をもっとよくして反響率を高めよう」など施策を考えることができます。

    Googleアナリティクスは、自社のWebサイトのHTMLコードに埋め込むことで、アクセス状況を分析します。1000万PVまで無料で使用できるため、Webサイト分析で最初に試したいツールの1つといえるでしょう。拡張機能を使用すると、さらに踏み込んだデータを可視化できるようになります。

    Google サーチコンソール

    Google サーチコンソール

    ◎検索エンジンの表示順位やクリック率などを知りたい

    Googleサーチコンソールでは、検索エンジンの表示順位やクリック率など、Webサイトのパフォーマンスの分析ができます。Googleアナリティクスと連動させることで、より広範囲での分析が可能となります。このツールでは、サイト流入した際の検索クエリ(ユーザーが検索した検索語彙)や、検索クエリごとの表示回数、クリック率などが分析可能なため、ユーザーがどのような環境から流入してきたか、そこにどんなニーズが生まれていたのかなどを予測するのに便利です。検索クエリを活用すれば、検索されたユーザーニーズとページコンテンツが合致しているかの検証ができ、Googleアナリティクスで判明した直帰率なども複合的に合わせた上で戦略的な施策が立てることができます。

    PageSpeed Insights

    PageSpeed Insights

    ◎Webページの読み込み速度を改善したい

    PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)は 、Googleが提供している無料ツールで、Webページの読み込み速度を計測する際に使用します。サイトURLを入力するだけで、読み込み速度をスコア化してくれます。

    Webサイトの読み込み速度は、直帰率に大きく影響します。表示速度が3秒以上かかるWebサイトの直帰率は53%ともいわれており、その重要性は非常に高くなります。本ツールを活用することで、自社のWebサイトの読み込み速度を把握し、離脱を防ぐための改善につなげられます。また2021年5月より施行されるコアウェブバイタル(Core Web Vitals)では表示スピードがランキング要因となることをGoogleが発表しているので、直帰率の改善だけでなく、SEOの観点からみても今後抑えておくべきツールといえるでしょう。

    ヒートマップ

    ヒートマップ

    ◎ユーザー行動を見える化し、具体的な課題を発見したい

    ヒートマップとは、ユーザーの行動や熟読度などのデータを、サーモグラフィのような色の強弱で視覚化するマップのことをいいます。ヒートマップを活用することで、訪問者がページ内で行ったスクロールやクリック、タップなどの行動を視覚化することができます。

    各ページにおけるユーザーの興味・関心といった定性的なデータを解析することで、コンテンツの文言や画像、ユーザービリティなどの改善につなげられます。

    ABテスト

    ABテスト

    ◎コンバージョンの効果をさらに高めたい

    ABテストとは、AパターンとBパターンの2つの比較対象を準備し、それぞれのコンバージョン率やクリック数の多さを測定する施策です。主に画像の大きさや配置、ボタンの色や大きさなどによる効果の違いを測定するために用いられます。

    たとえば、メインビジュアルに悩んだときにABテストを活用してみることもできます。AとBの画像を用意し、一定期間ランダムにユーザーに表示して、直帰率や他のページへの回遊率などを比較後、成績のよかった画像をメインビジュアルとして採用する、といった流れです。ボタンなど具体的にコンバージョンに結びつく重要な部分では、色や設置場所を変えるだけでコンバージョン率の向上に貢献するかもしれません。

    クリック分析

    ◎クリックされている場所を詳しく知りたい

    クリック分析とはクリックされている部分、されていない部分を炙り出して改善につなげるツールです。

    どの部分がどれだけクリックされたのかが可視化できるので、押してほしいコンバージョンボタンが、実際に押されているかいないかが数値化でき、クリック率の改善に役立ちます。

    また、ユーザーがクリックした部分が可視化できるため、誤クリックがないか確認するのに大変有用です。

    アイ・トラッキング分析

    ◎ユーザーが見ているポイントを知りたい

    アイ・トラッキング分析とは、ユーザーの顔や眼球、角膜反射を赤外線でキャッチして、視線の動きをトラッキングする分析手法です。

    アイ・トラッキング分析では、被験者であるユーザーに「どうしてそれを見たのか」といったヒアリングも同時に可能なため、定性的なデータを取得できるようになります。

    マウスの動きからユーザー行動を分析する「ヒートマップ分析」よりも、高い精度でユーザー心理を把握できる手法として取り入れられています。

    ユーザーテスト分析

    ◎ユーザーの生の声を聞きたい

    ユーザーテスト分析とは、実際にサイトを使用してもらったユーザーに対して、直接ヒアリングによって問題点を聞き出す手法です。Webサイトの満足度アンケートや、使用感などのインタビューが挙げられます。

    Googleアナリティクスなどのアクセス解析やヒートマップ分析の場合では、あくまで心理を予測することしかできません。対してユーザーテスト分析は、実際の意見を抽出するため、企業側とユーザー体験のズレを防ぐことができます。

    ヒアリングスキルなどによって差が出る可能性はあるものの、上手く使えば有益な分析手法となり得るでしょう。

    競合を分析する

    競合を分析する際に用いる手法として、「競合トラフィック分析」という方法があります。

    競合サイトのユーザー数やセッション数、PV数などを知ることができるため、「自社に何が足りていないか」「自社が強化すべき点は何か」を把握したいときに役立ちます。自社サイトと競合サイトを比較することで、問題点の改善につながります。

    競合トラフィック分析におすすめなのが、「Similarweb(シミラーウェブ)」と呼ばれるツールです。

    SimilerWeb(シミラーウェブ)

    SimilerWeb

    ◎手軽に競合サイトを比較したい

    Similarweb(シミラーウェブ)とは、URLを入れるだけで当該サイトのアクセス状況が分かるツールのことです。世界中に多くのモニターが存在しており、そのモニターの行動を通してアクセス数などを推測し、数値を表示します。

    あくまで推測となるため、データそのものの正確性は担保されませんが、自社サイトと競合サイトを相対的に判断する際に重宝されるツールです。無料で使えるため、活用してみてはいかがでしょうか?

    キーワードを分析する

    Webサイトやコンテンツを上位表示させるためには、キーワード分析によるSEO
    の対策が不可欠です。自社と関連性の高いキーワードや、検索順位、ボリュームなどを把握したうえで、コンテンツの強化を行いましょう。

    キーワード分析の代表的なツールには、以下の2つがあります。

    ・キーワードプランナー
    ・SEOチェキ!

    キーワードプランナー

    ◎コンテンツ作成や広告配信のためのキーワードを知りたい

    キーワードプランナーとは、Googleが提供するSEO対策ツールです。Googleの検索エンジンが有する膨大なデータをもとに、検索数やボリュームなどを確認できます。

    コンテンツ作成や広告配信をするためのキーワードを見つけたり、キーワードごとの月単位の検索数をチェックしたりする際に活用します。Google広告のアカウントが必要になりますが、無料で使えるため、キーワード分析をする際には導入したいツールといえます。

    SEOチェキ!

    ◎WebページのSEO評価をチェックしたい

    SEOチェキ!は、URLを入力するだけでホームページ情報やキーワードごとの順位などが取得できるツールのことです。URLを入力するだけで分析できること、ソフトウェアをインストールする必要がないことなどの手軽さが魅力といえます。
    サイト内部の情報のほか、検索順位チェックやキーワード出現頻度など、SEOに役立つ情報を総合的に把握することができます。

    まとめ

    Web分析には、定量・定性分析をはじめ、自社サイトや競合サイトなどさまざまな視点からのアプローチ手法があります。

    Web分析の効果を最大限に高めるためには、それぞれを独立的に使うのではなく、複数を掛け合わせることがポイントです。より詳細な項目を高精度に分析することで、現時点の課題を洗い出し、改善に向けた施策を講じられます。本記事で紹介した方法を参考に、Web分析を強化してみてはいかがでしょうか。

    ただ、ツールを導入したからといって、サイトが改善されるわけではありませんので、難しく感じられる方や、具体的なアドバイスが欲しいという方は、お気軽にご相談ください。

    シスコムでは、Webサイトのあらゆる視点から分析し、コンバージョン向上やサイト改善に向けたご提案をいたします。

    「効果的な分析手法が分からない」「データの見方が分からない」という場合でも、解析から分析までを一貫してサポートいたします。無料相談も行っておりますので、アクセス解析やWeb運用にお困りの方は、ぜひ一度ご連絡ください。

    ミニナレ編集部

    この記事を書いた人 ミニナレ編集部

    株式会社シスコムの記事コンテンツ編集部です。みなさまに価値のある記事の執筆をモットーに、わかりやすい記事を公開することを心がけています!おもにWeb制作や分析、WebデザインなどWebにまつわるノウハウ記事を執筆しています。Web制作やデジタルマーケティングでお悩みのかたは、お気軽にご相談ください!無料相談はこちらからどうぞ→ホームページ工房

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